(左)ノリがコロコロコミックみたい。
おすすめ度:★★★★☆
プレイ時間:3~4時間程度
『Dの冒険7 ~Dの謎!?~』は、KPG(カード+RPG)というジャンルがうたわれているが(しかもcardなのに"K"PG)、ゲームシステムとしてはギミック入りのデフォ戦RPGだ。
VIPRPG紅白2016のユーザー投票で、総合1位を獲得。本記事はVIPRPG紅白2016から選んだ作品の感想とレビューをもとに若干の修正を加えたものです。
わざと中学生っぽい感じにしてる文章の書き方とか、画像の雑な加工とか、演出とか、この人の作品はとても特徴的で個性的なのですぐ作者がわかった。でも、ゲーム自体はちゃんとしてる。中学生っぽい極端な難易度とかバランス崩壊等はなく、快適にプレイできる。
作風が非常に似ているのでたぶん『出来る!君も!RPGツクール2000究極テクニック講座初心者向け』(VIPRPG夏の陣2015にて公開、感想記事も書いています)、『呪いのエクスカリバーⅢ ~呪われたエクスカリバー~』(紅白2015)の人の作品。私も両方プレイしましたが面白かったです。
『Dの冒険7 ~Dの謎!?~』のストーリーの大きな流れとしては、「カードで世界救うぜ!」というコロコロコミック的なものである。
全体としてはRPG的な予定調和の展開なのかもしれないけど、そこにうんざりさせないっていうか、各地で起こる会話やエピソードは何が起きてもおかしくないし予想できないような、わくわく感が楽しかった。フリーゲーム的な独特の味とオリジナリティが凄い。
オリジナリティといえば、仲間が増えるにつれて、パーティメンバーを入れ替えられるというよくあるシステムではなく、4人目の仲間枠で合体して一体のキャラクターとして扱われる適当な感じも良かった。発想がすごい。初めて見たわ。
終盤は熱い展開になっていくのだけれど、それまでは基本的に中学生っぽい感じの文章とテンション高めのノリで進むのでちょっと疲れるのが玉に瑕かもしれない。これはこの方の他の作品にも共通していることだと思う。
こういう見た目のゲームだけど、実はプレイアビリティに配慮されているのも嬉しい。難しめの謎解きを数回失敗すると救済措置が現れたり、戦闘やダンジョンについても同様。
『Dの冒険7 ~Dの謎!?~』のダウンロード(VIPRPG紅白2016)
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(左)氷のFISSH