影絵の木の葉 ゲーム(特にフリーゲーム)/音楽/文学 等のレビューと感想

 "良い作品と出会い、より深く楽しむため"のレビュー・批評、そして思い出を熱くお届け。ゲーム全般・音楽・文学など。

やりこみ要素がある

  • 実際にプレイして選ぶ、やりこみ・ハクスラ系フリーゲームRPG 9選
  • 【フリゲレビュー】『お怒り信長』マス目式の戦闘が独特なアクションRPG
  • 『終わり逝く星のクドリャフカ』隻腕の男とロボットが寂し気な世界を探索する、細部まで丁寧なSF的RPG
  • 『ザ・スクールジャック』人生の落後者が旧友七人を殺害するために学校を襲撃するRPG
  • 『セカジカ』雪道(マップが無いダンジョン探索)の名作RPG

実際にプレイして選ぶ、やりこみ・ハクスラ系フリーゲームRPG 9選

育成や収集が楽しい!やり込めるフリーゲーム集
この記事では、私が実際にプレイして面白かったやり込める・ハクスラ系のフリーゲームのRPGを9本ご紹介します。

やりこみやハクスラと一口に言ってもある程度幅がありますが、この記事では「隠し要素やアイテムの収集が楽しいストーリー性のあるRPG」も、「ダンジョン探索に特化したRPGハクスラ系)」も両方を扱っています。
前者は新しい作品が多め、後者は新旧入り混じったセレクトになってます。

そして自分がプレイして面白かった作品のみを取り上げています。
 
目次
  1. 隠し要素やアイテムの収集が楽しいRPG(3作品)
  2. 育成が楽しく、中毒性のあるハクスラ系2D/3Dダンジョン探索RPG(6作品)

(かなり有名なのでこのリストには載せていませんが、『ざくざくアクターズ』と『片道勇者』もかなりおすすめです。未プレイの方はこちらもぜひ)続きを読む

【フリゲレビュー】『お怒り信長』マス目式の戦闘が独特なアクションRPG

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おすすめ度:★★★★☆
プレイ時間:3~6時間程度(エンディングまでは2~3時間程度で、クリア後の要素もある)


前作が『新入り魔王』の、ポルゼンヌ小林さんの新作アクションRPG。「死後の世界で信長が光秀に復讐する」というストーリー。コメディ色が強い。

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私にとって、『新入り魔王』は「めっちゃ面白い!2年ちょっと前くらいにプレイしたけど内容を覚えてる!」と言った感じの作品でした。熱中したプレイしていた記憶がある。

そのため、以下のレビューと感想では、『新入り魔王』の残像が頭にちらついていた捉え方となっております。


『お怒り信長』はアクションRPGといっても、結構アクションよりの作品です。

RPG的な成長要素に強く期待してプレイすると違和感があると思います。戦闘でこつこつ稼いだり成長させたりというより、プレイヤー自身の操作が大事になってきます。このゲームの軸はRPGというより、アクションにあるように感じました。


――では、『お怒り信長』のユニークな点はどこにあるのか?
それは、ロックマンエグゼっぽい見た目のマス目式の戦闘ですね。ここが作品の核になっていると思います。ここが面白かった。
作者さんが大事になさっている「挑戦と独創性」を感じました。こういうオリジナリティのある作品を作っていってほしいと思います。



戦闘に勝利すると、お金と、技能の経験値と、新技能・パネル等が手に入ります。
つまり、主人公自身にレベルという概念はありません。強化はお金を消費して行います。戦闘に直接関係してくる能力はHPのみとなっています。パネルという、DQ10の宝珠みたいなシステムもあります。

エンカウント式で、別の画面に切り替わって戦闘を行うのですが、ゲージがたまるのに時間がかかるので基本的に雑魚でも瞬殺というわけにはいかず、仮に瞬殺できる育てた技能構成にすると技能に経験値が入らないというジレンマ。
戦闘はこの作品の核となっていると思いますが、ここのうまみが少なくて気持ちよくなれない点が気になりました。

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ストーリーは、それほどゲーム内で主張してくる感じではなく、ゲームシステムがメインと言った印象でした。コメディ色が強く、でもちゃんと押さえるべきポイントは押さえている。しっかりときれいにまとめてくる。


『お怒り信長』のダウンロード(ふりーむ!)


先月からツイッター始めました。フリーゲームについてもつぶやいているので、@sdw_konohaをフォローや、いいね・リツイートお願いします!  とても喜んでモチベ上がります。

私のクリア時の記録

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セーブデータでは、プレイ時間2時間半程度になっているけど、算出方法が違うのかな?

一般論として、ヌルゲーになるのが嫌なのと、どの時点で稼ぎをするのが効率がいいのかはある程度進めないとわからないので、あんまり雑魚には構わないスタイル。ギリヂリでいつも生きていたい。
(でもなぜか、小学生の頃はRPGをやると最初の街の周辺で頭おかしいくらいレベルを上げるのが好きでした)


こちらもおすすめ
(同作者さんの『新入り魔王』が未プレイならまずそちらをおすすめ)

『終わり逝く星のクドリャフカ』隻腕の男とロボットが寂し気な世界を探索する、細部まで丁寧なSF的RPG

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おすすめ度:★★★★☆
プレイ時間:2時間程度


「お願いです、ぼく達を愛したりしないで……」

――2253年8月。最終戦争により終焉を迎えた世界の片隅で、一体のロボットが目を覚ます。
隻腕の男に手を引かれ、それが目にするものは、変わり果ててしまったかつての――。
(公式より引用)

 ストーリーは、最初は自分が置かれている状況がよくわからないところから始まり、徐々に把握していくというスタイルで展開される。SF的世界観。打ち捨てられた場所で起動したロボットの主人公が、壮年の男性・カミオカとともに残された日記とかメモとかを頼りにしつつ探索していく、というのはとても雰囲気がいいですね。

 戦闘はツクール2000のデフォ戦に、「チャージ」というシステムを追加している。そのシステムは、他のゲームでいうところのMP的なもの(AP)は最初0の状態からスタートし、「チャージ」という行動をとることでMP的なものが蓄積し、それを消費してスキルを発動できるというものだ。また、レベルアップした時に成長するパラメータを自分で自由に決められる。
 戦闘にしろ、ダンジョンにしろ、細部まで丁寧に作りこまれているという印象。敵の行動もよく練られている。豊富な種類がある装備の耐性等をよく考えて、敵の情報(アイテムを使って確認できる)や使ってくる技をよく見て対応していかないと厳しいだろう。

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(画像右)Seraphic Blueのヴィルジニーっぽい敵

 私のプレイでは、雑魚は基本無視、稼ぎはせずにボスと死闘を繰り広げて瀕死の勝利(確か戦闘不能のキャラクターには経験値が入らない)でラスボスまでたどり着きましたが(レベル8・お金アイテム不足)、麻痺連打でHPを6割くらいは削れましたが、アイテムは確か一種類につき10個までしか持てないので相手のHPを削り切るまでに枯渇して敗北しました。そこで少しレベル上げをして、隠しアイテムとかを入手したら楽勝でした。そんな戦闘バランス。
 隠し要素とか、クリア後のボスとか、引き継ぐものの選択や高難易度の2周目とか、RPG好きが喜びそうな要素をたくさん用意しているなと感じました。それも攻略とかを見ずに自分で発見するのが楽しく、ちょうどいい難易度でしょう。

 気になったところは、ラストバトルにしても、その一つ前のボスにしても、エンディングにしても、そのシーンにおける因縁とか感動的な要素というものがあまりにもシーンの直前で明らかにされているように感じられ(要はストーリー展開が直線的過ぎるというか、伏線が弱いというかそんな印象)、気持ちがついていかなくて、「あ、そうだったんだ。」と私は思ってしまいました。

『終わり逝く星のクドリャフカ』のダウンロード(ふりーむ!)

【こちらもおすすめ】
工夫されたデフォ戦繋がり:『リナックス×メビウス』丁寧に作られた遊びやすいVIPRPGの良作

今日のひとこと

 本作はSFで硬派な感じの作品でしたが、けものフレンズ(アニメ)って面白いの?まだ見てないんだけど。私にとって最近のアニメはまどマギで止まってます。

『ザ・スクールジャック』人生の落後者が旧友七人を殺害するために学校を襲撃するRPG

WS000100おすすめ度:★★★★★
プレイ時間:5時間程度(ノーマルモードでクリアまで)


 犯罪小説(有名どころでは、東野圭吾『さまよう刃』・貴志雄介『青の炎』・ドストエフスキー『罪と罰』)のように、スクールジャックを行うコンプレックスにまみれた犯罪者の犯行を追体験できるゲーム。

過去の事件を元ネタにした不謹慎なイベントや、人によっては気分が悪くなるようなイベントが満載されているので、とても人を選ぶ作品。そういった表現が苦手な方はプレイしないほうがいいかもしれません。

しかし、不謹慎な一発ネタ的な作品ではなく、ゲームシステムはとても作りこまれているし、キャラクターの心情も掘り下げられています。

(不謹慎ネタはフリーゲームの古典的題材。タシロギアソリッドとか麻原の野望とか遠い昔にやったなぁ…。「っていうか、ラサイト」のFlash作品[今はHarasaitoで見られるようだ]とかも非常に人気があったし、当時の雰囲気が懐かしいね)

ストーリー

 主人公・亜冨丸 呈朗(あふがん てろう) は、17歳の少年で高校に進学せず自堕落な生活を送っていた。

ある日、楽しそうに談笑し、自分を馬鹿にしている中学生時代の旧友・男女7人グループに出会う。本当ならば、自分もあの中にいたのかもしれない。友達と楽しげに話したり、未来に向かって勉強やスポーツを頑張ったり、もしかすると恋人もできたりするかもしれない、そんな"普通"の高校生活。

今の自分の生活との圧倒的対比。呈朗の胸を焼く、燃えたぎるような嫉妬と疎外感。しかし今さらどうにもならないという無力感と絶望感。どうすればいい? 自分の前途に希望などない。ああ、そうか、あいつらを物言わぬ屍に変えて自らはカリスマ的アンチヒーローとして見下ろしてやればいいんだ。「スクールジャック」だ――殺してやる。

ゲームシステム

 不謹慎な一発ネタ的な作品ではなく、ゲームシステムがしっかりと作りこまれた骨太な作品です。ジャンルは作者様に倣ってRPGとしましたが、探索ADV的な要素も大きいです。

難易度は3段階から選択でき、私は中間のノーマルモードでプレイしましたが要領がつかめるまではなかなか難易度が高いと感じました。

 まず、持ち込むアイテムを初期資金の範囲内で購入し、犯行現場の学校へと向かいます。学校内は呈朗の登場により阿鼻叫喚の地獄絵図の様相を呈していますが、生徒たちは決死の抵抗を試みています。

その中で生徒たちを殺してアイテムを奪ったりしながら旧友七人の殺害を目指すのですが、前途には様々な障害・豊富なイベントがあり、それらをアイテムを駆使して乗り越えていきます。

そのアイテムに関して「クロスカップリング」という特徴的なシステムがあり、アイテムを組み合わせて新たなアイテムを工作できます。

また、「CB」というアチーブメントシステムがあり、ゲームの進行度やイベントの発生等により報酬を獲得できます。時間経過によって、状況・キャラクターの行動の変化という要素もあります。

 繰り返しのプレイが前提されており(条件を満たせば5個までアイテムを引き継げる)、最初は学校で起きている状況がわからずにすぐに返り討ちにあってしまいますが、繰り返しているうちに犯行が洗練されていき、さながら優秀なサイコパス、シリアルキラーの犯行を追体験しているような感覚が魅力的でした(しかし、呈朗の心は異常というよりどこまでも人間的)。また、犯行前に行うBGMの選択が高揚感を煽ってくる。

『ザ・スクールジャック』のダウンロード(VIPRPG紅白2014、要RPGツクールVX RTP


攻略情報はネタバレを含むので、記事の最後に。


さらに、別のフリーゲームまとめも!



さまよう刃 (角川文庫)
東野 圭吾
角川グループパブリッシング
2008-05-24

 『さまよう刃』の主人公も連続殺人を行うが、その理由や心情は多くの人の共感を得るものであると思う。文庫版で499ページの作品であるが、展開や主人公の心情にぐいぐいと引き寄せられ、どんどん読み進めてしまうような小説だった。

罪と罰〈上〉 (岩波文庫)
ドストエフスキー
岩波書店
1999-11-16

 歴史に残る文学作品の『罪と罰』は、犯罪小説としても知られる。私も先日紹介した『ワールドピース&ピース』をきっかけに再読しているが、犯罪者の心情がこれでもかというくらい克明に描き出されている作品だ。

熱病に浮かされたような犯行直後の状態や、心理的な圧迫により自分が意図しない言葉を発してしまうような様が印象的である。江川訳と中村訳を読んだことがあるが、今回紹介した江川訳が読みやすくて個人的にはお勧め(普段本を読む習慣のある方なら、文学と身構えずに読んでいけると思う)。

[ 今日のひとこと ]

 フリーゲーム制作に関する話の続きですが、作品についての感想がもらえなさすぎると自分の作品の美点・欠点や失敗が十分に洗い出されず、どこが良くてどこが悪いのかよくわからず、同じ失敗を繰り返してしまうということにもなりかねない、という状況があります(私も過去に経験がある)。なので私も、作者の利益になるような建設的批判をもっとできたらいいなとも思っています(根拠に乏しい的外れな誹謗中傷を書き込むことは小学生でもできるが、精密な建設的批判を行うコメントを書くのはとても難しい。まだ私の力量ではなかなかできない)。これを読んでいる方も、プレイしたフリーゲームについてのフェアな感想を作者の方に届けて頂ければ、それは大きな制作の原動力になることでしょう。

 攻略情報はネタバレを含むので、続きを読むから。
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『セカジカ』雪道(マップが無いダンジョン探索)の名作RPG

WS000318おすすめ度:★★★★☆
プレイ時間:中編RPG

私がプレイした雪道(マップが無いダンジョン探索)ゲームの中では本作が一番好きです。VIPRPG作品ですが、VIPRPG色はありません。自作戦闘(FF2風)。

9種類の職業から4人パーティを作り、ひたすらダンジョンに潜る。ダンジョンではイベントが起き、強い敵と戦ったりレアアイテムを見つけたりします。

作者様によると「難易度は、サンドバック覚悟の最凶。夏の陣で一番 理不尽で難しいかも・・・」とのことですが、そんなに難易度が高いとは感じませんでした(ネットでも同意見の方を見かけました)。

私はRPGツクール2000のバグでクリア直前にデータ消失の憂き目に会ったので、このゲームに限ったことではないですがツクール2000のゲームをやる時は複数セーブをしておきましょう。
ちなみに、クリア直前のパーティは「おどりこ」「せんし」「まほうつかい」「そうりょ」でした。余談ですが、私は4人パーティだと「変わった職業」「ヒーラー」「ウィザード」「防御特化職」にしますね。

ダウンロード 

(2017/10/2、追記:この記事は昔に書いたので作品を語り切れていない部分が多いです。ダンジョン探索RPGをお探しの方は実際にプレイして選ぶ、やりこみ・ハクスラ系フリーゲームRPG 9選がおすすめ)


 
書いている人
konoha
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 "良い作品と出会い、より深く楽しむため"のレビュー・批評、そして思い出を発信しているブロガー。好きなゲーム・音楽・文学などと全力で向き合い、熱く本音で語っていく。

 もう今は友達もほとんどいないけど、むしろそのほうが楽しい。昔のあの日々の傷を癒したい。懐かしさや感傷に浸りたいと思っている。ニコ生と某掲示板ばかり見ている病的な人物でもある。

息苦しい国だけど、マイペースに、人どうしの違いを大切に。

嫌いな言葉は「明るく」「協調性」「頑張る」。学校が嫌いだった。

その他、詳しいプロフィール


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