村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文春文庫)読了。結論から言いますと、時間をおいてまた読み返したくなるようなお気に入りの一冊となりました。私の実生活との奇妙なリンクも手伝ったのかもしれません。しかし序盤から中盤あたりに、人を選ぶといいますか、人によっては投げてしまいかねない部分もあるのではないかと感じました。本作から村上春樹に触れることは、私としてはお勧めしません。
あと、文春文庫の帯で「自分が見たいものを見るのではなく、見なくてはならないものを見るのよ。」という抜粋で紹介されていますが、もし私なら「悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を地面に流さない赦しはなく、痛切な喪失を通り抜けない受容はない。」(文春文庫・350ページ)としてみたいですね。続きを読む
あと、文春文庫の帯で「自分が見たいものを見るのではなく、見なくてはならないものを見るのよ。」という抜粋で紹介されていますが、もし私なら「悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を地面に流さない赦しはなく、痛切な喪失を通り抜けない受容はない。」(文春文庫・350ページ)としてみたいですね。続きを読む