影絵の木の葉 - フリーゲーム/RPG等のレビューと感想

 自称・ゲーム/ニコ生評論家が文化的なことについて、熱っぽく本音で語っていきます。

初めての方へ
 近頃は、ゲーム関連とニコ生等について書いていることが多いブログです。PC用フリーゲームに関心がある方には、最近のおすすめ名作フリーRPG8選(2016年版)VIPRPGのおすすめ名作・傑作12選まとめ(2016年版)がおすすめ。  フリゲ以外に関心がある方はそのカテゴリの記事か、下の過去記事セレクションあたりがおすすめ。
過去記事セレクション(3/19):
最近のおすすめフリゲ:【長めレビュー】『グリム・ディエムの冒険録 あるいは忘れられた海の底で』中編RPG『リリアン・クー』中編RPG『戦海ディザイア』短編RPGVIPRPG紅白2016から選んだ8作品の感想とレビュー

鬱な邦楽ロック・音楽

(MV/感想/解釈あり) 暗い人間が選ぶ、ミスチル病んでる曲7選 (Mr.children おすすめ曲紹介)

昔、割とMr.children(以下、ミスチル)を聴いていました。ただ、徐々にミスチルの精神性と自分の精神性の乖離に気付いたり、あるいはミスチルの変化についていけなくなって、いつの間にか聴かなくなっていました。暗い曲が好きなので。あと恋愛の歌もあってもいいけど、多すぎるとちょっとな、と思ってしまう人間です。

新しい曲とか全然知りません。しかし、どこかのコンビニとか、レンタルビデオショップ等でふとミスチルが流れてくるたびに昔の思い出がよみがえります。聴いてた当時のシチュエーションが頭に浮かぶ。やっぱりいい曲はいい。

そういうわけで、ネガティブな私がミスチルの好きな暗い曲・病んでる曲・癒される曲7つほど選んでみました。それほどでもない曲も一部含まれています。歌詞の個人的な解釈、感想付き。熱狂的なファンではないので、アーティストの精神状態とか私生活には触れていません。純粋に歌とだけ向き合っています。

他のアーティストについては、「疲れた」「消えたい」「イライラする」という方へ、音楽アルバム5選あたりにまとめてあります。「闇のミスチル」(ファンからすると笑ってしまう)と、どこかの音楽雑誌で呼ばれたsyrup16gもおすすめですよ。

もくじ



現時点での一番好きな曲。シングル『掌 / くるみ』のほかに、ベストアルバム『Mr.Children 2001-2005 〈micro〉』にも収録されている。掌の歌詞(外部サイト)。

ステッカーにして貼られた本物の印
だけど そう主張している方がニセモノに見える

ここが一番好き。「本物」を「ステッカー」という形で証明し、わかりやすくアピールしている。しかし、そう主張すればするほど「ニセモノ」に見える。よくわかる気がします。「ステッカー」という若干チープさを感じさせる言葉選びもさすが。

解り合えたふりしたって
僕らは違った個体で
だけどひとつになりたくて
暗闇で もがいて もがいている

「抱いたはずが突き飛ばして 包むはずが切り刻んで」という逆接的な表現を連打したあとにこう続く。やりたかったことと、実際に自分がやったことは正反対。そんなことがよくある気がします。

他の部分では、「夢見てるから儚くて 探すから見つからなくて」とも歌われ、ここも好きだな。ポジティブなもの(「夢を見る」「探す」)ゆえに、僕らはネガティブな状態(「儚くて」「見つからなくて」)に追い込まれている。ここに真理がある気すらしてくる。

この曲で繰り返し語られるのは、「僕らは一つになりたいけど、うまくいかない。僕らは一つにならなくていい、認め合うことが出来れば」ということです。今という時代において、ここにこそ救いがあるのかもしれない。必要なのは、一つになること、同一の存在になることではなく、ばらばらな一つをお互いに認め合うこと。価値観でもなんでも。

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MUCC(ムック)『朽木の灯』長めレビュー:「未完の絵画」と「遺書」、苦痛の悲鳴と退廃の美【鬱な邦楽ロック】

※前置きとしまして、私はムックの他のアルバムをちゃんと聴いていないので、ムックをずっと聴いてきた長年のファンの方からすると浅いかもしれません。ムックというバンドが築いてきた流れ・変遷やダイナミズムというものは捉えられていません。『朽木の灯』単独で聴いた場合の印象となりますので、ご了承ください。

――ファンの間では最高傑作との声も多い4th Album『朽木の灯』。

朽木の灯
ムック
ユニバーサル ミュージック
2004-09-01


 私は今まで、ムックの曲は有名な曲をいくつか聴いたことがあるという程度だった(ちなみに、5th『鵬翼』の「赤線」とかも好きです。この曲、バックホーンの「孤独な戦場」と歌詞の内容が結構似てません?)。しかし、とある偶然の出会いから『朽木の灯』の曲を耳にし、CDを入手する機会に恵まれたので聴いてみたのだけれど、今まで聴いていなかったことを後悔した。

 いや正確には、ずっと昔に一度だけ聴いたことがあったのだけれど、自分の中のタイミングが合わなくて通り過ぎてしまっていた。しかし、心の中で「判断保留」のラベルを付けられ、そのまま忘れそうになっていたこのアルバムを改めて聴いてみると、相当良かった。かなりおすすめです。
 苦痛の悲鳴と退廃の美、という感じ。古びて廃墟になった館を憂鬱さに押し殺されそうになりながら、一人でゆっくりと歩いているような、そんな美しさを感じます。

ツバサは折れねじまがり孤独に形を変えた
血の涙流しても
けして景色変わることはなく

(「未完の絵画」より)

 まず、目立っていた印象の「未完の絵画」と「遺書」についてフォーカスして書きます。それ以外の曲についても後半で触れていきます。

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「疲れた」「消えたい」「イライラする」という方へ、音楽アルバム5選

 私はこの記事において、結局のところ、自分が聴いて救われた音楽をおすすめしたいと思っています。何らかの言葉や考えという類のものに疲れている方は、まえがきは読み飛ばすことをご検討ください。


傷ついた人たちを応援したい(まえがき)

 この記事を目にするまでに、色んなものにうんざりしてきた人も多いのではないでしょうか。

 私はこういうタイトルの記事を読んでくれている方のことを良く理解していないのに、「正義感」に駆られて、上から目線でわかったようなことは言いたくありません。そういう人って「優しい自分」「正しい自分」「立派な自分」に酔いたいだけで、その言葉は上辺だけの薄っぺらいものであることがあまりに多いと思います。少し疑問や異議を提示すると態度が豹変し、偽物の笑顔はもろくも崩れ去り、ついさっきの自分の発言が嘘だったということを自ら露呈する、という場面を何度も見てきました。
 そういう人たちの中には、「自分が正しかったり優れているのであって、苦しんでいる人は間違っていたり未熟である」という判断や信念といったものが潜んでいると思っています。
 また、真剣に苦悩している人に対して、チープなご機嫌取りをしたり、「気の持ちよう」のようなことを説くのは侮辱であると思います。欲望や射幸心、恐怖心を煽るというようなことも同様。
 もちろん、本当に立派で尊敬されるべき人もいると思います。そういう人に出会えた方は幸運であると思います。


 このブログは主にフリーゲームのレビューをしたり感想を書き連ねていくという内容ですが、そういう記事を書いていて実感として気がついたことがあります。それは、「作品にも人にも、それぞれの良いところと悪いところがある」ということです。
 それなのに、まじめに作られたあるゲームの悪い点ばかりを列挙して、それがこの作品の全てだという内容の記事を書いたとしたら、まともな見識を持った人間は誰もその意見を支持しないことでしょう。もちろん人間だれしも好き嫌いはありますが、そういう感情の短絡的な表明が作品の全体をうまく言い表している、ということは基本的にないと思っています。
 人間も同じだと思います。誰しも完璧ではなく、長所と短所がある。それなのに、短所だけを列挙して、それがお前という人間のすべてだという、偏見に満ちた主観的な決めつけは間違っていると思います。このページを見ているあなたも、そんな未熟な人物批評を受けた経験があるのではないでしょうか。しかしそういう批評こそが害悪で間違っているのだという立場を私は明確にします。


 また、短所としか思えないことも実はそうとも限らないのではないかと思っています。例えば、仏教の経典に「青色青光」という言葉が出てきます。その意味はこのようなものだと読み取れます(参考:ひろさちや『がんばらない、がんばらない』)。
 仏の国では、青い蓮の花は青い光を、黄色い花は黄色い光を、赤い花は赤い光を、白い花は白い光を放っている。これを人間に置き換えると、それぞれの個性による違う色の光を放っている。明るい人も、内気な人も、頭のいい人も、頭の悪い人も、努力家も、怠け者も、激情家も、冷静沈着な人も、それぞれ違う美しい光を放っている。


 「死にたい」というワードはとてもデリケートで私には荷が重すぎるし、適当なことは言いたくないのでタイトルから外しておきました。
 私が「喉元過ぎれば熱さを忘れる」的な状態に陥っていて、この記事で不快にさせた方がいたなら申し訳ありません。私も短所を持った人間の一人です。
 本記事を第一稿として公開しましたが、まだ加筆修正したいのでベータ版とさせてください。

もくじ

 括弧内は個人的な感想によるタグに過ぎないので参考程度に。「孤独」「寂しい」と一口に言っても様々な形があると思うし、「つらい」とか「憎い」「怒り」「悲しみ」と言っても様々な形があると思います。続きを読む

(感想追記)syrup16g tour 2016 『HAIKAI』の最終東京公演(ZEPP TOKYO、12月15日)が、ニコ生で観られる!シロップ最高!(ニコ生から見たライブレポート的なものを追記)

追記:23時頃)ライブの感想を追記しました。記事の後半にあります。


Deathparade - syrup16g(MV)
(『darc』のtrack 2に収録。英語の部分は「Somebody kills me」と繰り返されている。syrup16gの曲の中では歌詞は抽象的なほうだと思う。メロディを言葉にするのは苦手だけど、重厚で鋭めな感じかな? ちなみに私が好きな曲を一つだけ選ぶなら「I・N・M」(『Mouth to Mouse』)を挙げたい。記事も書いています→[邦楽ロック] syrup16g「I・N・M」のレビューと個人的経験を交えた感想

 今日も何気なくニコ生を見ていたら、ひどく見覚えのあるロックバンドの名前が目に飛び込んできました。syrup16gです。思わず「うおおおおおお」と雄たけびを上げたくなりました。
 syrup16gは私の一番好きなバンドで、原点であり、心のふるさとであり、精神的な最終セーフティネットでもあります。そのライブがなんとニコ生(プレミアム会員限定)で2016/12/15 19:00から生中継されるらしいです。もし見逃してしまった方も一週間以内ならタイムシフトで観られるはず。
番組は生中継公演の前日21時より、syrup16gのオリジナアルバム一挙試聴や、歴代ミュージックビデオ、厳選ライブ映像のオンエア、
さらに、アルバム『darc』を発売してのツアー syrup16g tour 2016
『HAIKAI』の最終公演12月15日ZEPP TOKYOを、
ニコニコ生放送で独占生中継決定!!
(公式の番組説明より引用)

syrup16g 24時間スペシャル tour 2016「HAIKAI」ファイナル@ZEPP TOKYO独占生中継(ニコ生)

 今までに私が聴いたシロップのライブは再結成前のラストライブ(DVDで何度も見た)と、再結成の『生還』(現地に足を運んだ)の二回です。アルバムは歌詞の隅々まで思いを巡らし、心にしみこませるように相当な回数を聴きましたが、ライブは見てないものがまだたくさんありますね。ちなみにこの記事は放送の『遅死10.10』のライブビデオを聴きながら書いていますが(コメント欄に熱心に聴きこんでいることがうかがえるファンがたくさんいて嬉しくなる)、今回もとても楽しみです。

ニコ生から見たライブの感想は「続きを読む」から。続きを読む

[邦楽ロック] 尾崎豊の「20代」の楽曲にも注目したい 「太陽の破片」「永遠の胸」「Mama, say good-bye」等 ~ 彼にとっての"愛"とは

ALL TIME BEST

 私はリアルタイムで尾崎豊を聴いた世代ではない。彼の死後、時間が経ってから聴き始めた立場の人間である。なので当時の空気とか、熱狂については伝え聞くばかりでリアルな感覚を共有していない。そういう人間が書いた記事として受け取っていただきたい。

マスコミが作った「10代の代弁者」というステレオタイプな尾崎像は誤っている

 確かに「15の夜」「卒業」は不朽の名曲だ。しかし、10代の頃からそういうタイプの曲ばかり作っていたわけではないし(もっと内向きで繊細な感じの曲もたくさんある。「僕が僕であるために」「シェリー」あたりが特に好きだな。当時の街の風景や匂いを感じさせる「路上のルール」等のような曲もある。余談だけど、昔の日本の歌って独特の哀愁があるのがいいね。ポップスやロックに限らず、アニソンのEDとかも。魔法陣グルグルの「Wind Climbing ~ 風にあそばれて」とか特に好き)、(10代の曲と比べて知名度が低い)20代の尾崎もそれらに決して劣らない名曲を生み出している。個人的な好みで挙げれば、「太陽の破片」「永遠の胸」「誕生」「Mama, say good-bye」等。また私生活では結婚し、父親ともなった。動画サイト等では、30代後半の父親による「むしろこの年になって涙なしには聴けなくなった」というようなコメントも見かける。続きを読む
書いている人:konoha
この世は生き地獄。争いが果てぬ阿修羅の世界。創作の光だけが救いだ。

ネットの暗部ばかり見ている病的な人間です。
好きなものは、ハースストーン、ニコ生、格ゲー界隈の配信、syrup16g、村上春樹、ユング心理学。詳しいプロフィールはこちら。

好きなフリゲは、セラブル、アナザームンホイ、ワールドピース&ピース、ざくアク、ドグマの箱庭シリーズ、ひよこ侍、他多数。
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