おすすめ度:★★★★☆
プレイ時間:2時間程度
宮沢賢治の同名小説(童話)をもとにした短編アドベンチャー。著作権が切れた名作文学をゲーム化するというアイデアがまずいいですね。
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プレイ時間:2時間程度
宮沢賢治の同名小説(童話)をもとにした短編アドベンチャー。著作権が切れた名作文学をゲーム化するというアイデアがまずいいですね。
ゲームの主人公は「グスコーブドリ」という名の少年(略してブドリ)。イーハトーブの大きな森の中で生まれ、三歳年下の妹「ネリ」とともに、森を遊び場として幸せにすくすくと育っていた。父親は「グスコーナドリ」といい、あたりでは名高い木こりだった。ところが、ブドリが10歳になった年にはじまった冷害で、事態は一変する。二年続きの冷害による飢饉の中、両親は二人の子どもを残して姿をくらませてしまう。さらに、妹のネリは籠を背負った正体不明の男に連れ去られ、ブドリは森の外れまで男を追いかけたものの、力尽きて倒れてしまう。(ベクターレビューより)
私は今まで宮沢賢治の小説を読んだことが無かったので、本作をクリアした後に原作小説(青空文庫)を読んでみたのですが、作者様が苦心されて実に見事にゲーム化されたのだなと感じました。特に印象深かったのが、ラストシーンです。原作だとラストシーンは短めの文章で余韻を残すような童話らしい描き方がされているのですが、本作では探索したり、戦闘シーンがあったり、回想があったりと時間感覚が長めになっています。ここは作者様の工夫であり、よい効果をもたらしていると私は感じました。また、作品世界を取り巻く豊かで美しい自然などもよく再現されていると思います。普段ゲームをしていてもなかなか体験できない独特の味わい深さがあるのでおすすめの一作です。
同じように宮沢賢治の同名小説をもとにして作られた蜘蛛となめくじと狸も続けてやっていきたいと思います。
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